認知症の人と家族の会 - 行政書士スギモト事務所
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  • 認知症の人と家族の会

    普段、認知症の人と家族の会滋賀県支部に世話人として関わらせていただいています。滋賀県支部では、認知症の当事者や介護家族を対象に無料の電話相談(滋賀県の委託事業)を受けたり、啓発活動としてメモリーウォークをはじめとするイベントを行ったり講演会での講師の依頼を引き受けたりしています。

     

    また、若年性認知症の当事者も世話人として関わってくれていて、「何かできることがあればしたい」と前向きに支部の活動に参加してくれています。世話人と複数人で対談形式の講演会に登壇するなど、あちこちから呼ばれて活動されています。


    「アルツハイマー型認知症」という名前はよく知られていますが、実は他にも血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症があります。
    えー、専門的な説明はできませんが、人の脳はその場所によってそれぞれの働きがあり、認知症と診断されてもどこに原因があるかによって、該当する認知症の種類も症状も違ってきます。脳血管性認知症にアルツハイマー型認知症を伴うこともあります。


    よくある症状としては、自分のいる場所がわからなくなる、ごはんを食べたことを忘れる(アルツハイマー型認知症によくみられる症状)だったり、うつ状態(レビー小体型認知症によくみられる症状)だったり、言語障害や急に怒りっぽくなったり(脳血管性認知症によくみられる症状)などですが、同じ種類であっても現れる症状に違いがあるなど、家族にとっても混乱してしまうことはあると思います。認知症以外にもパーキンソン病やパーキンソン症候群という病気があり、症状が似ていて判断がつきにくい場合があるそうです。

    介護されているご家族が「どんな症状が待っていて、どんな風に進行していくのかを知っておきたい。もちろん人によって進行の仕方も症状も違うのはわかっているけど、可能性として知っておけるだけでもありがたい」と言っておられました。人によって違うからこそ、必ずこうなるとは言えないものだとは思いますが、『知る』ことは覚悟の源になると思います。

    職業柄、「認知症になると判断能力がなくなるから早めに準備できることはしておきましょう」といって任意後見の説明や遺言書の作成を勧めていますが、確かに大事なことです。しないよりはした方がいいし、考えておかないよりは考えておいた方がいい。だから考えてみてください。ただ、ここではそういう話をしたいのではなくて、人間の日常の話をしたいのです。

    認知症と診断されたとしてもすぐに判断能力を失うものでもないし、自分の意思を表現できなくなるわけでもありません。わたしの知る当事者さん達も、「できることはする」とアグレッシブに活動しておられます。
    自分に限界を作らない。まるで大谷選手だなと思いながら、その精神に感動させられます。
    自分ならできるだろうかと、限界だらけで生きているような気がして、人生は一度きりだということに、いまさらながらハッとさせられている次第です。

2025-07-21 | Category: ひとりごと